Tokyo Art Report

東京、ときどき近郊でのアート鑑賞レポート

犬島精錬所美術館 INUJIMA SEIRENSHO ART MUSEUM/瀬戸内国際芸術祭2022 SETOUCHI TRIENNALE2022

チャーター船に乗って、豊島の次に訪れたのは犬島。

豊島の様子は、こちらから

ikutan.hatenablog.com

まず向かったのが「犬島精錬所美術館」。

犬島は、もともと花崗岩(犬島みかげ)の採石地として知られていたらしい。20世紀に入り、煙害対策等の理由から、離島であるこの島に銅の精錬所を建設。ところが、銅価格の大暴落により、わずか10年で操業停止。現在は、その遺構を利用した美術館が開館している。

早速館内に入ると、ひんやり冷たい。冷暖房設備がないのにもかかわらず。この自然作用は、熱を蓄積するレンガや、空気を吸い上げる煙突などによってもたらされるものなのだとか。

そんな中、突如として三島由紀夫をモチーフにした作品群が現れる。何故に、三島?犬島との共通点がすぐには見いだせず、作品そのものよりも、そちらの方に気を取られてしまった。しかし、そこは作者柳幸典氏の意図がきちんとあるらしい。

現代アートは、その何故?を考えるのも面白い。

www.yanagistudio.net

この石の感じ、3年前に訪れたアンコール・ワットを彷彿させる。

その後は、犬島「家プロジェクト」巡りへ。ギャラリーも良いが、昔から島にあるものや、さりげなく飾られているアートも良い。

こちらは、Hの形の煙突がかわいい。この煙突は、手前の地面に描かれた作品にも登場する。

別名「ラビットチェア」と呼ばれている「SANAAチェア」。

庭のありんこたち。

鑑賞中に、シルバーカーを押した島民の女性から解説を受けるシーンもあったのだけれども、ツアー客ゆえ最後まで話を聞くことができず。しごく残念。

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