一気に初夏の陽気になった週末。小田急線沿線で所用を済ませ、このまままっすぐ帰るのはもったいないと立ち寄ったのが「川崎市岡本太郎美術館」。
これまで幾度となく訪れてきたが、運良く「TARO賞」展開催中。こちらの賞は「太郎氏の精神を継承し、自由な視点と発想で現代社会に鋭いメッセージを突きつける作家を顕彰すべく」設立されたもの。
会場に入った途端、目を引いたのが村上力氏の《學校》。
実は、2年前の「TARO賞」でも彼の作品《異形の森》に感銘し、偶然会場に居合わせたご本人とお話した様子をブログに書いたが、今回もまたお会いすることができた。
ともに、幼少期を広島で過ごしたという原体験を持っていたことが、この作品に強く惹かれた理由かも。
作品には、太郎氏とドラゴンの姿も。こちらのドラゴンは、今年の年賀状用に作成したものなのだとか。
その他、月光社の《MUSAKARI》も良い。ウクライナ兵と東北地方の神事の共通項が興味深い。
また、村尾かずこ氏の《サザエハウス-Village-》は温かい。初めて見るのに同じ形状の「かまくら」よりもずっと親近感がわく。子どもの頃、サザエの貝殻が食後も捨てられずに、何かに再利用されているのを見てきたからか。そういえば私も、お正月のあわびの貝殻も、ひな祭りの時のはまぐりの貝殻も、捨てずにとっている。
内側から見ても美しい。