Tokyo Art Report

東京、ときどき近郊でのアート鑑賞レポート

グランマ・モーゼス展 素敵な100年人生 GRANDMA MOSES A Retrospective Exhibition

月一で通っているお稽古の帰り、世田谷美術館に寄りました。

こちらも、私のお気に入りの美術館の一つ。砧公園内に位置しているので、以前近くに住んでいた頃は、公園目当てにもよく来ました。色彩豊かな広がりを前に、改めて、自宅の近くに大きな公園があることは、私にとって家探しの際に外せないポイントだと再認識。

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今回は、アメリカの国民的画家として知られ、日本でも人気の高いグランマ・モーゼス(アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス)の展覧会。名前を知らなくても、絵を観れば、ああ、知ってる!となるはず。

副題が「素敵な100年人生」となっている通り、グランマ・モーゼスは101歳で天寿を全うする、その数ヶ月前まで絵筆を握っていたとか。といっても、絵を本格的に描き始めたのは70代になってから。「人生100年時代」と叫ばれている昨今、今後の参考になるかも...と思ったけれども、予想通り、子どもの頃から絵を描くのは好きだったみたい。やっぱり最後に残るのは好きなものなんだな、私が子どもの頃から好きだったものは何だろう、と改めて考えてみる。

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グランマ・モーゼスといえば、やはりクリスマスのイメージが強い。チラシにもなった《シュガリング・オフ》など、確かに四季の中でも冬景色を描いているものが印象的。今回は、刺繍絵の作品も多く展示されており、こちらはリウマチの悪化で刺せなくなる80代初めまで続けていたらしい。絵とはまた違った感じに温かい。私も、以前から刺繍作品が好きで、母の友人が刺した刺繍バッグをいくつか愛用しているけれども、恐らく、随分前に作ってくれたもの。グランマ・モーゼスが、80代になっても刺繍ができていた(ほどに目が良かった?)ことに驚き。

そう、今回、作品横のキャプションボードに、タイトルや製作年とともに、年齢が書かれていたことが新鮮だった。いつも、美術展に行くたびに、製作年から作家の誕生年を引き算して、何歳頃の作品、と想像を巡らせていただけに、ありがたい。やはり創作時の年齢って気になるもの。

もう一つ印象に残ったのは、愛用品として展示されていた作業テーブル。元々は、叔母さんから花台として贈られたものに、テーブルのサイドは、自分で絵を描いている。シンプルな花台が、オリジナリティあふれるものに様変わりしていて、こういう暮らし、私の生活にも取り入れてみたい。

ちなみに、今回の展示は、12/26日まで16時以降に入場すると、各日先着100名にクリスマスにちなんだ絵柄のポストカードをプレゼントとのこと。ポストカードは、ミュージアムショップでも販売されているもので、素敵なクリスマスプレゼントになりそう。

www.setagayaartmuseum.or.jp

www.grandma-moses.jp