てっきり前作を観たつもりになっていたけれども、大いなる勘違い。
私が『トップガン』だと思いこんでいた「お姫様抱っこ」の映画は、『愛と青春の旅立ち』だった。
その強烈なラストシーンしか覚えていなかったので、事前に復習と称して、アマプラで観て行って良かった。前作を知らなくても楽しめるという人もいるけれども、やはり知っていた方が、より楽しめる。
さて、本作は噂には聞いていたけれども、まさにトム・クルーズのトム・クルーズによるトム・クルーズのための映画、というところ。
劇中では、若者からはおじさん呼ばわりされたり、上司からは「未来にお前の席はない」なんて、きついセリフを吐かれたりするのに、全く惨めな感じがしない。
なぜなら、それはトム・クルーズだから。
全ての見せ場は彼のため。彼の登場で、彼以外のその他大勢はたちまち脇に追いやられてしまう...それでも、全く嫌味を感じさせない。
なぜなら、それはトム・クルーズだから。
そんな中でも、相手役のジェニファー・コネリーは美しかった。私の中では『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』での美少女ぶりが印象深いのだが、本作では、酸いも甘いも噛み分けたシングルマザーを演じていて、メイクも服装もナチュラルテイスト。イメージとしては、アメリカのシャツブランド、フランクアンドアイリーンの広告に出てきそうな。しかし、彼の隣に行くと、やはり添え物的な感じになっていたかも。
そして、本作の字幕は、もちろんトム・クルーズの日本の母、戸田奈津子氏。御年85歳!
今回覚えたフレーズは、
"It's time to let go."
過去は水に流せ。
年を重ねるほどに、この姿勢は大事になってくると感じる。
それにしても、週末のレイトショーで、久しぶりに満席の映画館。
映画は映画館で、できればIMAXで観るべし、と思った作品であった。